DX・データ·2026-10-17

ディーラーの顧客名寄せ・重複統合|重複カードを1つに

Ribbonの重複スキャン画面。顧客Aと顧客Bの組み合わせが、一致根拠と類似度つきで並ぶ
重複スキャン。自社の顧客全体から、氏名、電話番号、メールアドレスが似ている組み合わせを、一致根拠と類似度つきで一覧にします(実画面)

この記事の要点

  • 名寄せは、同じお客様の分かれた顧客カードを1枚にまとめる作業で、案内の重複や履歴の分散を防ぎます
  • 重複は登録の入口が多いことから日々少しずつ増えるので、定期的な作業として組み込みます
  • 候補を探すのは仕組みに任せ、同じ人かどうかの判断と統合は人が行います
  • 統合では項目ごとに残す値を選び、関連データの件数を確かめてから実行します
  • 迷ったら統合しないことを決まりにし、登録の前に既存の顧客を検索する習慣をつけます

この記事で分かること

  • ディーラーで顧客カードが重複する理由と、放置したときに起きること
  • 重複の候補を探し、項目ごとに確かめて統合する手順
  • 誤統合を防ぐ確認点と、重複を増やさない登録の決めごと

対象読者:自動車ディーラーの営業事務、店長、本部の顧客データ担当|読了目安:約8分

目次

顧客カードが分かれると起きること

同じお客様の顧客カードが2枚、3枚に分かれていると、その影響は顧客管理のあちこちに出ます。同じ人の記録が別々のカードに入るので、どのカードを見ても全体が分かりません。

現場で起きることを挙げます。

  1. 車検や点検の案内が重複して届く。郵送の費用がかさむうえ、管理が行き届いていない店という印象を与えます
  2. 商談の履歴が分かれる。前回の条件や試乗の感想が片方のカードにしかなく、別の担当が対応すると話を聞き直すことになります
  3. 車検の入庫の集計がずれる。入庫済みのお客様が、別のカードでは未入庫として残り、呼び込みの一覧に紛れ込みます
  4. 顧客のランクや分析を誤る。1人の購入と整備の実績が分かれると、大切なお客様が普通の顧客に見えてしまいます
  5. 担当が重なる。同じお客様に別々の担当が付き、連絡がかち合います

顧客の一覧が1人1枚に整っていることは、呼び込み、分析、引き継ぎのすべての前提になります。名寄せは、その前提を保つための作業です。

顧客カードが重複する理由

重複は、登録の窓口が多いことと、既存の顧客を確かめずに新しく登録できることから生まれます。ディーラーにはお客様の情報が入ってくる窓口がいくつもあります。

重複は1度きりの事故ではなく、営業を続けている限り少しずつ増えます。名寄せも1度の大掃除ではなく、定期的な手入れとして組み込みます。

探すのは仕組み、決めるのは人

名寄せは、候補を探す段階と、統合する段階に分けて考えます。Ribbonでは、候補を探すところを仕組みが手伝い、同じ人かどうかの判断と統合は人が行います。

段階 何をするか 誰が行うか
1. 探す 似ている顧客カードの候補を洗い出す 類似度で仕組みが候補を出す
2. 確かめる 本当に同じ人かを見て判断する 担当者
3. 統合する 残す値を選んで1枚にまとめる 担当者が実行する

統合が自動で走らないのは、誤統合のほうが重複より影響が大きいからです。親子で姓と住所が同じ家族や、たまたま連絡先が一致した別人を、機械の判断でまとめてしまうと困ります。そのためRibbonでは、決まった時刻に自動で統合する仕組みは持たず、人の確認を通す作りにしています。

重複の候補を探す

候補を探す方法は2つあります。特定の1人について調べるときは、顧客カードの重複を探すボタンから検索します。台帳全体を点検するときは、顧客一覧から重複スキャンを使います。

顧客カードから探す場合は、自動候補(類似度)とキーワード検索の2つの方法を選べます。自動候補では、名前、電話番号、メール、住所のどれで照合するかを選び、最小類似度をスライダーで動かします。厳しくすれば別人が候補に出にくくなり、緩くすれば見落としが減る代わりに確かめる数が増えます。

顧客カードから開く重複候補の検索画面。自動候補とキーワード検索の切り替え、照合する項目、最小類似度のスライダーが並ぶ
重複候補の検索。自動候補(類似度)とキーワード検索を切り替え、名前、電話番号、メール、住所のどれで照合するかと、最小類似度を選びます(実画面)

問い合わせの対応中に、この人は別のカードがありそうだと気づいたときは、キーワード検索で名前や電話番号を入れて探すほうが早く済みます。

重複スキャンは、自社の顧客全体を見渡して、似ている組み合わせを一覧にします。組み合わせごとに、顧客名が似ている、携帯電話が一致する、住所が似ているといった一致の根拠と類似度が表示されます。一括の取り込みをした直後や、定期の点検に向いています。

始めは最小類似度を高めにして、明らかな重複だけを片付けます。慣れてきたら少しずつ下げて、判断に迷う候補を人の目で確かめます。いきなり低くすると候補が多すぎて確認が追いつかず、作業が止まりがちです。

無料デモ受付中:重複候補の検索、重複スキャン、顧客マージの流れを、実際の画面でご覧いただけます。名寄せの担当と頻度の決め方もご相談ください。 → お問い合わせはこちら

項目ごとに残す値を選んで統合する

同じ人だと確かめられたら、統合(マージ)に進みます。顧客マージは、顧客の選択の確認、フィールドの選択、確認と実行の3段階で進みます。どちらかのカードを丸ごと残すのではなく、項目ごとにどちらの値を残すかを選べます。

顧客マージのフィールド選択画面。項目ごとに、マージ元の値とマージ先の値のどちらを残すかを選ぶ
顧客マージのフィールド選択。顧客名やフリガナなどの項目ごとに、マージ元とマージ先のどちらの値を残すかを選びます。値が異なる項目には印が付きます(実画面)

マージ先に値がない項目は、はじめからマージ元の値が選ばれています。値が異なる項目には印が付くので、見落とさずに確かめられます。例えば氏名は正式な表記のもの、電話番号は新しいもの、メールは片方にしかなければそれを残す、といった選び方です。

統合の前には、それぞれのカードに紐付いている商談、活動、整備などの件数を確かめます。履歴の多いカードを統合先にすると、紐付けの付け替えの間違いが減ります。

統合を実行すると、統合元のカードは論理削除になります。物理的に消すのではなく、統合済みとして表に出なくなる扱いです。商談、活動、整備などの記録は統合先に引き継がれ、1枚の顧客カードでお客様の全体を見られるようになります。

誤統合を防ぐ確認点

名寄せで最も避けたいのは、別人を同じ人として統合することです。1度まとめると、切り分けには手間がかかります。

迷ったら統合しない、を決まりにします。重複が2枚残っていても影響は限られますが、別人を1枚にまとめると、本人確認や契約の場面でのトラブルにつながりかねません。

重複を増やさない登録の決めごと

名寄せを続けても、登録の仕方がそのままでは重複はまた増えます。新しく登録する前に、既存の顧客を検索する運用を登録の始まりに置くと、後の作業が軽くなります。

  1. 登録の前に検索する:来店の受付や整備の受付で新しいカードを作る前に、氏名と電話番号で既存の顧客を探します
  2. 一括の取り込みの後に点検する:他のシステムからの移行や名簿の取り込みは、重複が最も増えやすい場面です。取り込んだ後に重複スキャンをかけて、候補を確かめます
  3. イベントの後に確かめる:フェアの翌週は、急いで入力されたカードが増えます。登録の多い時期と名寄せの予定を組み合わせます
  4. 定期の点検を決める:四半期に1度など、担当と時間をあらかじめ決めて、日々の取りこぼしをまとめて整えます

登録の前に1度検索するだけで、後の名寄せの負担は軽くなります。名寄せと登録の決めごとがそろうと、顧客の一覧は整ったまま保ちやすくなります。

Ribbonが備える名寄せと統合の機能

名寄せと統合に関わる機能は次のとおりです。

料金の目安は料金ページで確認できます。

よくある質問(FAQ)

名寄せの作業は、誰に任せるとよいですか?

顧客マージの権限をロールで絞り、営業事務や店長など決まった人が行う形が進めやすくなります。誰でも統合できる状態だと、判断の基準がそろわず誤統合が起きやすくなります。迷う候補は担当営業に確認してから処理します。

法人のカードと、その代表者個人のカードはまとめたほうがよいですか?

多くの場合、まとめずに別のカードとして残します。社用車の契約と個人の車の契約では、連絡先も担当も異なることがあるためです。関係が分かるように、それぞれの活動やメモに相手のカードのことを書いておきます。

グループの別会社や他の店舗の顧客とも名寄せできますか?

重複スキャンの対象は自社の顧客です。グループ会社でも別の法人の間で顧客データをやり取りすることは、個人情報保護法上の第三者提供にあたり、本人の同意か共同利用の手当てが要ります。会社をまたぐ突き合わせは、その整理をしてから検討します。

名寄せの機能は基本料金で使えますか?

重複候補の検索、重複スキャン、顧客マージは、顧客管理の機能として基本料金に含まれます。金額は料金ページで確認できます。

まとめ

手始めに、重複スキャンを1度かけて、いまの台帳にどれだけ候補があるかを見てみてください。最小類似度を高めにして、明らかな重複だけを片付けます。そのうえで、名寄せを担う人と、登録の前に検索する決まりを店で決めます。数が見えれば、四半期ごとの点検にどれだけ時間を取ればよいかも分かります。

あわせて読みたい関連記事


Ribbonの導入相談・無料デモ

Ribbon(リボン)は、自動車ディーラー向けの統合管理 SaaS です。重複候補の探し方から顧客マージまでの流れを、無料デモで実際の画面とともにご案内します。


株式会社DM and Tについて

自動車ディーラー向け統合管理SaaS「Ribbon」を開発・提供する株式会社DM and Tが運営。営業・整備・車検・アフターサービスの実務改善、ディーラーDX、CRM/SFA選定といったテーマで、現場と経営の両方に役立つ記事を発信しています。

公式サイト | Ribbon無料デモのお申し込み

Ribbonを実際の画面で見てみませんか

自動車ディーラー向け統合管理SaaS「Ribbon」を、無料デモで実際の画面とともにご案内します。

無料デモ・ご相談はこちら